centropygeflavissima's blog

ラインブログ閉鎖につき移転先の1つ  三重県の真ん中辺りで活動中。身近な訪問先や四季の風物を撮影し発信します

古里散策+ぷち探検+参拝シリーズ 津市白山町三ヶ野 欣浄寺、一ノ口池、廻国供養塔 2020年4月〜2022年1月

    tubeに動画を上げました。
 一ノ口池池畔に廻国供養塔があるという情報はさるサイトを参照しました。
kitaise my coocan.jp
「北伊勢の道標」道標に限らず常夜燈、石祠、小祠、廻国供養塔、伊勢国三十三所霊場等、四日市の水谷氏による、自らの足で歩いて調査したであろう膨大な数の石造物の資料集。
 旧街道筋にある古い遺構を訪ね歩くにあたって頻繁に参照させていただいたものですが現在そのサイトはアクセス出来ません。消されてしまったのでしょう。
 これほどの詳しい正確な資料集は他に無く、他のサイトからも多数リンクを張られていた痕跡(辿り着けない)が今も残っています。
 個人のサイトですから部外者が干渉できるものではありませんが、資料が見られないのは大変もったいない残念な事です。氏の残した位置図を頼りにその足跡を辿り、氏が見つけたのと同じ古蹟を再発見する旅が成立していました。
 氏のサイトが消える前、最後の方で更新された書き込みの中にあったのが一ノ口池の廻国供養塔(真偽怪しいとも書かれていたけれど)、自分で歩いて見に行こうと位置図を以前ダウンロードしてありました。
 最初の訪問は2020年4月、桜が咲いていた時候。欣浄寺駐車場に停めて周辺を散策する中に一ノ口池方面も含めました。
 欣浄寺は三ヶ野下地区の多くが檀家のお寺、桜の他サンシュユの黄色い花も咲いていた。(三ヶ野上地区では弘安寺が中心)
 欣浄寺は今の道路に背を向けて建っていますが、今と昔で道筋が変わっているということ。古道は三ヶ野川の屈曲に沿った道でした。
 駐車場前向いの石垣に道標が埋め込まれ、一ノ口池方面への分岐路があります。
 今でこそグリーンロードを経て2〜3分で三ヶ野〜榊原は行き来できますが以前は細い峠越山道しか無かった。一ノ口池の中橋を渡るこの古道もその一つ、池を渡り山越えると今の船ヶ谷毘沙門天の近くに出てきます。
 三ヶ野地区は弘法大師に呪いを掛けられた伝説があるほどに水不足、治水に悩み自力で溜め池を築いたとされている。弘法大師の伝説というのは広く各地にあって、書籍「美杉村のはなし」等にも1コーナーできる程多数収録されています。旅のみすぼらしいなりの僧侶が水(または食物)を一杯下さいと言う。身なりを見て断ると僧は呪いの言葉を残して去る。僧は実は弘法大師で、その後断った土地は旱魃に、洪水に見舞われる、害虫が大発生する等作物の採れない土地になる、断った家は没落滅亡するというもの。
 逆に弘法大師(正体を明かさない)によく施し世話をした土地(家)は繁栄に転じ幸せに暮らしたというのもあります。
 明治中頃に榊原から一ノ口池を渡ってこようとしていた廻国修行者(全国六十六ヶ所の霊場を巡る修行の旅をしていた、当時はまだ多かったといわれる)が溺れて亡くなったと、供養の為に石仏が建てられたといわれるのが廻国供養塔。
 一ノ口池の堰堤登り、縁を歩いて中橋迄来ましたが橋が壊れ落ちて対岸に渡れません。落ちてから何年も経っているようです。旅人が溺れた時もこのような水量だったのだろうか。
 廻国供養塔は対岸にあるようですがこちらからは見えません。榊原側からの道を通って対岸に出る方法を見つけねば…とこの時は引き返す。
 グリーンロード沿いに入口があるようです。そのうち行こうと思いつつ2年近くも放置していました。今になってようやく再開、2022年1月。船ヶ谷毘沙門天で新春大祭があって来たのがきっかけです。
 グリーンロードを毘沙門天から南に500m程歩いて路地入口、ゲートありますが車と獣避けのよう、歩いて通ります。奥にユンボ等資材置場がありますがそっちには行かず、手前に左上に登っていく分岐、細くて見落としそうですが峠越えなのでこっちが正解。
 ひとしきり500m程登り、谷を迂回して峠のピーク。分岐していますが稜線の道は違うなっと降る道へ。倒木等若干荒れていますが行けなくはない。人は通らずとも鹿が通行しているのかな。
 500m程降り水面らしき光が見えてきた。中橋対岸に到着。景色は2年前とさほど変わっていない。
 問題の廻国供養塔は岸すぐ近くにありましたが藪に覆われて隠れていました。これじゃあ対岸からは見えないな。藪をかき分け近くに寄る。橋が落ちたり防獣柵ができたりと人跡絶えて久しいものですが、何はともあれ明治中頃から指折り数えて100年以上ここに立っております。なむなむ。
 帰路、グリーンロード迄出ると道脇にフユイチゴが実っていました。車で通っているだけでは気づかないものです。
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